2015年11月

先週の話になりますが、栃木県宇都宮市に視察に行ってきました。
聞いてきた内容はLRT(Light rail transit:ライトレールトランジット、次世代路面電車とも言われます。)、平たく言うと、低コストで導入できる公共交通としての路面電車の導入についてと、屋台村の運営状況などです。
宇都宮市は人口50万人の中核市。ネットワーク型のコンパクトシティを目指しており、地域と地域を結ぶ交通機関としてLRTの導入を進めている。すでに全国17都市で導入されているが、もともと路面電車があったところが整備し導入しているのがほとんど。宇都宮市のようにゼロから始めるところは稀で、横須賀市においても公共交通機関の強化の参考になるのではと思い話を伺う。
12238037_443484379172378_569314422982963287_o宇都宮市では 
車保有台数が全国2位のまさに車社会のまちである。西部の隣町との境には2つ工業団地が広がり、そこで働く者の数はおよそ3万人、通退勤時の渋滞は大きな問題にもなっている。南北を結ぶ鉄道網はJR、東武線とそろっているものの、東西の移動には車の出番となるわけだ。
先にも書いたが、地域を結ぶネットワークの必要性、工業団地に集積する企業への利便性向上、この2つの課題を解決すべくLRT導入を決めた。じつは十数年前よりこの話は出ていて、いつかいつかと思いながらもなかなか進展は見られず、話自体消滅してしまったのか ?と思わせるほどであった。しかし、今回の話では来年審査を経て、平成28年に着工、31年に開業を目指すとかなり具体的な進展を見せていた。
肝心の横須賀にどう活かせるかであるが、横須賀の既存の道路幅ではきついであろうという結論だ。 とにかく宇都宮は道路幅が広い。横須賀のような谷戸をはじめとするリアス式的な土地柄では、そもそもの道路建設から問題が多い。しかし、LRTは既存の鉄道網に連結も可能だ。
横須賀としても不便なJR線の増強には使える可能性がある。宇都宮市でも幹となる鉄道やLRTといった公共交通から、枝葉にあたるバス路線などの細部の交通網も再編する予定であり、幹を太くたくましく整備し枝葉の部分の交通網を再編する。この手順で進めることが市全体の公共交通のあり方を考える際には必要である。ただ、枝葉の部分の構成が非常に難しい実情はあるのだが・・・・
一方で観光立市の取り組みも始まる中で、鎌倉までのJR線を増強し、鎌倉で観光し横須賀に滞在と言う新たなルーチンを作り出すことも必要ではないか?
まったく同じとはいかないまでも、前回行った都市問題会議での公共交通の話なども参考に、横須賀のこれからの公共交通を考える上で大変参考にはなった。 
屋台村の話はまた次回にします。 

前回の続きになります。
バスに乗り込み、窓から風景を見ていると明らかに景色が変わってきます。Jヴィレッジは第一原発から半径20Km圏内の ギリギリ外にあります。Jヴィレッジに到着するまでは、秋の稲刈りを終えた田んぼの風景が広がっていましたが、Jヴィレッジから20Km圏内へ入ると土の色が違う田んぼが多くなります。除染のために土の入れ替えを行っているのでしょう。そして、さらに第一原発の周辺に入ると、今度は雑草畑と化した田んぼの風景が目に入ってきます。
町も被災にあったその日のままといった感じで、衣料品店やコンビニも中に商品を残したままの姿であります。民家も含め建物の入り口から、路地裏へ続く道にはバリケードがひかれ、封鎖されたまちという感じが伝わってきます。
第一原発に到着し、ゲートチェックで持ち物検査をし、ポケットサイズの線量計や手袋・マスク・靴カバーなどを付けいよいよ原子炉建屋付近まで移動します。事前に説明を受けていましたが、本当に多くの方々がここで働いているのでしょう、作業着姿の方が入れ替わり、立ち代わり入っていきます。
専用のバスに乗り、原発内を窓から眺めると、所々にその場所の線量を表示する電光掲示板が設置されています。自分の作業する場所がどのくらいの線量があるのか、確認するために設置されており、各場所の線量も常に一か所でモニターしているとのこと。1日に居られる時間は9時間、線量にも上限があり、時間・線量共に先ほどのポケットサイズの線量計で測り、上限を超えるとアラームが鳴るようになっています。
原発内であってもそれほど線量は大きくないようですが、さすがに原子炉建屋前で線量計測をすると12マイクロシーベルトと数値が一気に跳ね上がります。
また、海岸沿いの建屋には津波の威力の物語るように、柔らかい針金を曲げたような鉄製の昇降はしごや、アルミ缶を両手で捻ったようにねじれた貯蔵タンクなどがそのままに残っています。
過酷な状況の中、少しでも働く方々のためになるよう、給食センターや休憩所なども新たに整備がされていました。廃炉に向けた作業は、これから40年~60年かかるとも言われている。気の遠くなるような期間ではあるが、まずは事故などが無いよう確実進めることが大事であると感じます。東電に対して色々と批判はあるだろうが、ここで働く方は日々作業を進めるために頑張っており、少しでも働く環境が良くなるよう改善を進めていただきたい。
そして、被害にあわれた方々、故郷を離れることになった方々が一日でも早く元のくらしを取り戻せるよう、祈っている。


 

久々の更新です。先月の話になりますが、福島第一原発へ現状と今後の対応を視察に行ってきました。
まずは、復興の拠点となるJヴィレッジ(ナショナルトレーニングセンター)へ。 
 KIMG0829
以前はサッカーのナショナルトレーニングセンターとしてにぎっわていたJヴィレッジも、今では復興の拠点として活動しています。東京電力の復興本社もここに設置されてます。
KIMG0832ここで、事前の説明を受けましたが、説明してくださった社員の方も、ずっとここで廃炉に向けた仕事をされています。説明の冒頭に、「ご心配とご迷惑をおかけしています」と陳謝する場面があったが、この方も東電の社員とは言え、ある意味被害者の様なもので、大変だなと感じた。
被害の大きった1~4号機の廃炉に向けた作業の概要説明を受ける。それぞれの概要は以下に。
●1号機
現状:水蒸気爆発した原子炉建屋に2011年10月に放射性物質の飛散を防ぐ建屋カバーを設置。使用済み燃料プールから燃料取り出しのため建屋カバーの撤去を行い、取り出し作業用のカバーを設置。使用済み燃料取り出し予定は2021年頃。
課題:原子炉建屋上部・プール内のガレキの状況の把握。建屋カバー撤去期間中の放射性物質の飛散防止。
●2号機
現状:ブローアウトパネルを閉止し、放射性物質の飛散を抑制。原子炉建屋内の線量が非常に高い。使用済み燃料取り出し予定は2020年中頃。
課題:原子炉建屋内の線量低減対策をとる必要あり。
●3号機
現状:原子炉建屋上部のガレキ撤去が完了(2013年10月)し、使用済み燃料プール内のガレキ撤去中。使用済み燃料取り出し予定は2017年中頃。
課題:線量が高いため、線量低減対策を遠隔操作重機で安全かつ、着実に実施する必要あり。
●4号機
現状:使用済み燃料プールからの燃料取り出し完了。(2014年12月22日完了。移送済み燃料1535体。)現在は燃料プールの温度のみ監視。


 その他、汚染水の処理方法や対策について伺う。最近NHKの番組でもやっていたが、汚染水の対策はうまく進んでおり、漁港関係者や地域との話し合いが行われている。(とは言え心配は心配であろうが)
 以前に遮水のための凍土壁がうまく凍らないとの報道があったが、それは凍土壁ではなく、トレンチ(配管などが入った地下トンネル)内にある水のことで、流れがあるため凍らせることが難しいとの事。当時はトレンチの中の汚染水を何とかしなければと、試験的に行った事が間違って報道されたらしい。凍土壁はトンネル工事などでも使われ、すでに確立している技術だそうだ。
 それでは、いよいよ福島第一原発へ。その前に出発前の注意事項が・・・「万が一汚染物質にモノがふれると持ち帰れなくなりますので、持ち物は最小限かつ捨ててもいいものだけに」との事。カメラを置き、ボールペンとノートだけ持ってバスに乗り込む。と言う訳でここから先は残念ながら写真はありません。
 この先のことも次回に。
 

↑このページのトップヘ