平成26年度に創設され、今回で2回目の募集となる日本遺産。
今年度は67 件の申請があり、うち19 件の認定が決まりました。その中に横須賀市を含む旧軍港4市(呉市・横須賀市・佐世保市・舞鶴市)が認定されてます。

そもそも日本遺産ってなに?かというと
地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」に認定するとともに,ストーリーを語る上で不可欠な魅力ある有形・無形の文化財群を地域が主体となって総合的に整備・活用し,国内外に戦略的に発信することにより,地域の活性化を図る。 
とあり、認定は文化庁が設置する外部有識者で構成される「日本遺産審査委員会」の審査結果を踏まえて,決定されるというものです。
平たく言えば、各地域にある歴史的な建物や伝統芸能、風習や遺跡など、有形・無形問わず文化財に対し文化庁がお墨付きを与える。と言ったところでしょうか。

今回、神奈川県内で認定されたのは 3件で以下の通り。
・伊勢原市  江戸庶民の信仰と行楽の地~巨大な木太刀を担いで「大山詣り」~
・鎌倉市   「いざ、鎌倉」 ~歴史と文化が描くモザイク画のまちへ~
・横須賀市  鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴~日本近代化の躍動を体感できるまち~

横須賀市は
複数の市町村にまたがってストーリーが展開する「シリアル型(ネットワーク型)」としての認定になります。近代産業発祥の地として旧軍港4港の共同での認定ですが喜ばしいことです。
ストーリーの概要は以下の通り。

≪鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴~日本近代化の躍動を体感できるまち~≫
明治期の日本は,近代国家として西欧列強に渡り合うための海防力を備えることが急務であった。このため,国家プロジェクトにより天然の良港を四つ選び軍港を築いた。静かな農漁村に人と先端技術を集積し,海軍諸機関と共に水道,鉄道などのインフラが急速に整備され,日本の近代化を推し進めた四つの軍港都市が誕生した。百年を超えた今もなお現役で稼働する施設も多く,躍動した往時の姿を残す旧軍港四市は,どこか懐かしくも逞しく,今も訪れる人々を惹きつけてやまない。

気になる横須賀市の構成文化財は全部で16項目。 

1) 米海軍横須賀基地C1建物(旧横須賀鎮守府庁舎)
2) 米海軍横須賀基地C2建物(旧横須賀鎮守府会議所・横須賀海軍艦船部庁舎)
3) 米海軍横須賀基地B39 建物(旧横須賀海軍工廠庁舎)
4) 海上自衛隊横須賀地方総監部田戸台分庁舎(旧横須賀鎮守府司令長官官舎)
5) 逸見波止場衛門
6) 東京湾要塞跡猿島砲台跡・千代ヶ崎砲台跡
7) 観音崎・走水地区の砲台群 観音崎砲台跡・三軒家砲台跡・走水低砲台跡
8) 東京湾第三海堡構造物 兵舎・観測所・探照灯 砲側庫
9) 「ヨコスカ製銕所」「ヨコスカ造舩所」刻印れんが
10) スチームハンマー(旧横須賀製鉄所設置)1865 年オランダ製 0.5 トン片持型・3トン門型
11)米海軍横須賀基地ドライドック1~6号(旧横須賀製鉄所・造船所・海軍工廠第一~第六号船渠)
12) 近代造船所建築図面資料230 点
13) 走水水源地 煉瓦造貯水池 鉄筋コンクリート造浄水池
14) 逸見浄水場 緩速ろ過池調整室4棟 配水池入口2棟、 ヴェンチュリーメーター室1棟
15) 七釜トンネル
16) 横須賀港周辺の絵図
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(横須賀明細一覧図に描かれた横須賀製鉄所 横須賀市HPより)


この中には公開されていて、いつでも見れるものも多くあります。 
これを機に、横須賀製鉄所から始まった近代産業の歴史や文化にふれてみては いかがでしょうか?